0051
0051
01
01
01
01
01
01
01
01
 
 

私の渓流釣り
Vol.137

field staff 加藤 一衛

私の渓流釣りでは、クラシカルタイプのカーディナル3・33を20年以上も愛用している。それはナイロンからPEラインの使用に切り替えた今も変わらない。
しかし、カーディナルとPEラインの組み合わせには幾つかの難がある。ひとつはカーディナル特有のリールの巻き抵抗、PEラインの折角の感度を台無しにしてしまう。さらには、ラインローラーによるラインの傷み。カーディナルのラインローラーはほとんど回転しない。そのため、リールを巻くたびに、ローラーの金属部分にラインが擦れてしまう。
そのため一時はカーディナルを使うことを諦めかけた私だったが、チューンリールと出会ったことによりカーディナルを使える様になった。
今私が使っているのはPower's factory仕様のカーディナルである。
PEラインの主な利点は、飛距離が出る・高感度・引っぱり強力が強い。
これらは渓流での使用時にも様々なアドバンテージをもたらしてくれる。
PEラインは細くて比重が軽いため、ナイロンラインに比べてルアーはとにかくよく飛ぶ。使ったことがある人なら実感していることだろう。
飛距離の話になると、特に遠投が必要な本流や湖など、大場所の釣りをイメージするかもしれないが、私は渓流の様な小規模な流れでもPEラインの飛距離やキャスピタリティーの有効性を十分に感じている。
例えば飛距離の良さを生かして、同じ立ち位置から左右・前後・遠近、様々なポイントにルアーを撃ち込めること。メインポイントを探りながら、その周辺にちょっと気になる所を見つけた場合でも、わざわざその方向に移動することなく、その場からキャストして素早くチェックが出来る。つまり手数か圧倒的に増える。しかも、場荒れも最小限に抑えされる上、遡行のテンポも崩れない。
キャストコントロールもしやすいし、低弾道でピンスポットを狙った際にも、飛距離が出やすい分、ルアーをポイントの奥まで入れられる。経験者はその違いに驚くはず。
PEラインが高感度なのはライン径が細く、伸びがほとんどないので魚のアタリなどが非常に伝わりやすい。だから渓流でPEラインを使った5年以上が経った今でも「アタリってこんなに激しかった?」と驚きを覚える。
しかも、鋭い本アタリの前に、いろいろなアタリが来る。正直ヤマメにここまでアタリのバリエーションがあることを、ナイロンライン使用時には気づいていなかった。しかも感度が良すぎる上の問題もあり、ラインが魚以外の情報までも拾ってしまうこと。枯葉などの流下物や川底の石にわずかに触れただけですぐに明確な信号として手元に伝えられる。時にそれが非常に煩わしく感じられ本命のアタリかどうかの判断を鈍らせる。慣れてくれば逆にラインを通して次々と伝えられる大量の情報から、必要なものを精査することで、水中のルアーの状況を細かく把握できるようになる。
私の場合、PEラインに換えてから渓流での根掛りが明らかに減少した。例えば、それまではルアーがボトムの石などにちょっと触れた時点では気づかず、ガッツリ根掛りをして初めてわかる様な状態だったかもしれない。ボトムトレースをしたい場合でも、根掛りが怖くてなかなかルアーのレンジを落とせない。ルアーがボトム付近を泳いでいるかどうか確証のないままトレースしているため、結果的に適切なレンジを捉えられないケースも十分に考えられる。だから今ではボトムトレースはPEラインなくしては有りえないほどその有効性を実感している。
次にリーダーだが私の場合、渓流では0.8号のPEラインに5〜8LBのブロロカーボンを6回転×6回転のフィッシャーマンズノットで結んでいる、リーダーにフロロカーボンラインを選ぶ理由は、スレに強いことに加え、水よりもやや比重が大きいこと。着水後にラインが水に入ってすぐテンションが掛かるため、ルアーの立ち上がりがより速くなるからだ。
しかし、いくらPEラインだからといって闇雲にラインを細くするのは得策ではない。
例えば、渓流では対岸のボサ際で流下物に反応している魚を攻めることがよくある。この場合によくやるのが、キャスト後に下流側へ意図的にラインスラックを作り、ラインに引っ張られるルアーを並行に流していく方法。
この方法では、手前の流心にラインをしっかり抱かせることが重要になる。高感度のPEラインは、ラインスラックの掛かった状態でも糸のアタリをしっかり伝えてくれる。しかしあまりに細いラインでは水を切りやすく、水中に沈んでしまい、このラインスラックがうまくコントロールできない。
PEラインにはもちろんメリットばかりではない、最大の特徴である高感度、低伸度がかえって仇となりトラブルの引き金になることもある。先ほども触れたように高感度ゆえラインを通して伝わる情報が多すぎると感じることもある。ラインの伸びが極端に少ないので魚の喰い込みが悪く、バレやすいことがよく指摘される。
しかし、どちらもある程度の経験を積むことで解消できるはずであると思う。
私もそうだったが、とくにナイロンラインの伸びに慣れていると、PEラインに換えた途端その操作性の違いに戸惑うことになる。同じ感覚でルアーにトゥイッチを掛けるとアクションが大きすぎてしまう。そのルアーに対してはオーバーアクションだったのだ、ナイロンラインではその余剰分をラインの伸びが吸収してくれた。
ところが、低伸度のPEラインではそうはいかない。ではどうするか、代わりにロッドティップで余分な力を相殺していく。キャストについてもしかり、ルアーの飛びが良い分、よりシビアなキャストと微調整が求められる。そう考えると、私にとってPEラインを使うことは、自分の釣りの正確性を確認、修正する意味合いは強いのかもしれない。
私のようなPEラインユーザーはもちろん、普段ナイロンラインをメインに使っているアングラーの方々こそ、ぜひPEラインの釣りを試してみてはいかがでしょうか?新たな発見とともに自分の釣技そ点検するきっかけになると思います。そしてナイロンラインの良さを再認識するとともに渓流釣りがさらに面白くなること間違い無しだと思います。
最後に皆さん安全第一で渓流釣りを楽しんでください。

 

ロッド保証規定(必ずお読み下さい)

ロッド保証規定はこちらから

釣果情報&画像

釣果情報、画像はこちらから

小売店様へお願い

メールで注文して頂いております小売店様、只今サーバーに不具合が生じておりますのでメールが届いていない可能性があります。大変申し訳ありませんがFAXでの注文をお願い申し上げます。 ご迷惑をおかけしまして大変申し訳ありません

SOULS展示会情報

 

有限会社 ソウルズ

会社概要


HP制作美濃吉